創作したプロトタイプを基に胴体の各部分を作り込んでいきます。今後何度も作り直しが発生するかもと思いつつも、各部分を一応は完成させるつもりで仕上げていこうと考えています。
まずは前方部分から。特に理由はなく、なんとなく前の方から順番に創作していこうかなと。
ネットにあるAT-ATの撮影用モデルの前方部分の画像です。オリジナルの画像はここにあります。
Modeler’s Miniatures & Magic『AT-AT Studio Model』
上面の画像1枚見ても「手作り感」が満載でいいですよね。決して馬鹿にしている訳ではありませんよ。「味わい」として好意的に受け止めているのです。「hand-made feel」ってやつですね。
『帝国の逆襲』の短い制作時間の中で、ILMのスタッフ達が奮闘している姿が想像できます。3Dプリンターもない時代に、作りこそ荒くはありますが、よくここまで作くり込んでいるなぁと思います。
但し! 正直に言いますと、この「作りの荒さ」をどこまで再現するかが大変悩ましいところでもあるのです。笑
褒めた後に指摘するのはとても性格の悪い行為ですが、(「総論OK 各論NG」ってやつですかね)先程の画像をもう一度見直すと、手作りならではの突っ込みどころが満載です。
イエローのラインで示した箇所はまったくどれも「平行」になっていません。笑
ブルーで示したラインを胴体の中心線を軸に反転コピーしたものがピンクで示したものですが、見事にシンメトリーになっていません。
各パネルラインは、果たして定規を使って引いたのかと疑いたくなるくらい直線ではありませんし、オレンジで囲んだ「排気スリット?」もまさかの「手彫り」ですよね。笑
偶然にも丁度2年前にAT-ATの頭部の創作で、スジ彫りの『道具』について書きました。
今回創作する胴体にもスジ彫りが多数施されていますので、ここで再度スジ彫り用工具について検証し直そうと考えました。考えましたが、結局私にはこれが一番だと言う結論になりました。
やっぱり【Pカッター】です!笑
ネットでスジ彫りの工作記事を検索すると必ずヒットするのが『ガンプラ』の工作です。そこで紹介されているスジ彫り用工具のレビューは確かに『ガンプラ』には有効なのでしょう。
ただそれはあくまでも『ガンプラ』=「曲面や小スケールの入り組んだ面へのスジ彫り」を想定した工具であり、私が創作しようとしているAT-ATの胴体のようなデカくてほぼ平面で、なおかつほぼ直線だけのスジ彫りとは別の話になります。
そもそも均等な幅のラインが彫れる【タガネ】は近年のスジ彫り工具の主流になってはいますが、SWの撮影用モデルが制作されていた1970年代から80年代にはそんな工具は存在しなかったと思われます。
それから前の画像のオレンジで囲んだ部分をもう一度よく見てみると
各ラインの両端が僅かに細くなっていますよね。これって【Pカッター】のデメリットである「力の加減でラインの幅が不均等になる」状態そのものではないでしょうか。
今回の記事はずっと理屈をこねてばかりいますね。で、実際に創作した物がこれです。
敢えてシンメトリーにはせず、出来るだけ撮影用モデルのライン位置を再現しようとしたのですが「直線ではないライン」までは再現出来ていません。
ラインはすべて【Pカッター】を使用しています。そしてより深く彫る為の補助の工具として、今回新たに購入した【クレオス Mr.ラインチゼル】を使用しました。(0.2mm幅の刃に替えています)
それから首のチューブが接合している前面のパネルも創作しました。作図するためにネットでこの部分の画像を探したのですが、AT-ATの頭部に隠れていることが多く、正確なディテールの形状が分からず何度も図面を引き直しました。
そして完成させたのがこれです。
このパネルの両サイドは多分テーパーになっていると私は判断し、そのように創作してみました。これが果たして正解なのかは分かりませんが。
この記事を書いている今日までの仕上がり状態がこれです。
相変わらずきっちりかっちりと創作していますねー。笑 初めに書いた「手作り感」の再現が足りません。
これはもう私の性分なのでしょうがないですね。一旦この調子で完成させて、その後にエッジ部分を意図的に落として、ゆるく仕上げ直そうと考えています。
ではまた。
お世話になります。
一緒に写っているスケールも湾曲しているので、撮影条件による歪みかもしれませんね。例えば、広角レンズとかレンズの糸巻収差とか。
または、平面ではなくて乗用車などのボンネットみたいにキャンバーが付いているのかもしれないですね。
それと、アメリカ人は不器用な人が多いようなので、単純にブレてるだけかもしれませんね。
それでは!!
こんにちは ymmt3bikeさん。
確かに画像自体の歪みはありますね。これだけ接写すれば仕方がないことです。
なので親切心でスケールを添えてくれているのに、全く意味をなしていないですね、笑
メモリが付いたマスキングテープを直接モデルに貼ってくれてたらとてもありがたかったのですが、さすがにそれはNGでしょう。
アメリカ人は日本人に比べて不器用だと思われていますが、私はそうも言っていられないと思いました。
今年の前半に脱出ポッドの創作をネットでずっと見ていたのですが、海外のモデラーは最後の塗装の直前までサーフェイサーを吹かずに
ずっと綺麗な白い状態で創作を続けているのに驚きました。
それに比べて私の造作は表面の仕上がりの状態を確認するために頻繁にサーフェイサーを吹いて、
終始グレーのマダラ模様になっていますからね。笑