AT-AT 頭部の解析と創作 その5

前回の頭部側面の創作の続きです。もう一度色付けした側面の画像を貼ります。配色を少し変えました。

前回の記事でピンクのプレートの高さを決めるのに大変苦労していました。その理由は『目』の皿ドームの側面の厚みにあります。

画像の様に皿ドームの側面は正面側の円周1/3程がとても厚く、それが急激に薄くなり、僅かな厚みを一定に保ったまま残り2/3程をぐるっと周っているのです。これは一番上の画像のイエローの面が完全な平面だとするとどうにも説明が付きません。

それで私が出した結論は

一番上の画像のイエローの面とピンクの部分は同一の面だと言う事です。この様な加工を行えばスッキリ疑問が解決します。高さ合わせの為に貼り付けたプラ板は皿ドームの下の箇所で側面のプラ板と重ね合わせ、僅かにできた段差はパテで綺麗に処理しました。

 

ここまでの創作には随分時間が掛かっていますが、次に行った一番上の画像のブルーで示したプレート部分の創作もかなり試行錯誤を繰り返しました。これも前回の記事で書きましたね。

このプレートの創作で引き続き私を悩ませたのは、画像を見ていただくと分かる通り、プレートの断面の厚さがそれぞれの箇所によって違っている事でした。それで私はこれを再現するのに数枚のプラ板を重ね合わせる方法を考えました。

画像に記した厚みのプラ板を重ね合わせる事で、部分的に厚みの異なるプレートを作ったのです。

更にピンクのラインで囲った箇所は厚さを0.3mm程に薄く削りました。

これで1枚のプレートでありながらそれぞれの箇所の厚みが異なる物が完成しました。で、これを頭部側面に貼り付けたのがこの画像です。

ごめんなさい。左右の面を同時に創作していますので、プレート等の画像が左右まちまちですね。

『目』の後方にあるディテール(一番上の画像のオレンジ部分)は別パーツとして創作しました。同じ物を2つ創作するのっていつも心が折れそうになります。笑

でも、これがピッタリ収まった瞬間は気持ちがいいものです。頑張って創作した甲斐がありました。

まだまだ先は続きますが、このパーツを取り付ける事で頭部創作の1つの山を越えた気がします。ここまでの画像です。

これでAT-ATの頭部のベースとなる形状が出来上がりました。この直線と曲線の絶妙なバランス。極めてシンプルでありながら決して間延びしていません。機械的でありながら爬虫類は両生類の頭部の様な有機的な要素もちゃんと持っています。正に「カッコいい」と「気持ち悪い」の両方を感じさせるとても素晴らしい造形です!

さすがジョー・ジョンストン デザイン。そしてそれを立体化した当時のILMスタッフの柔軟さとセンスの良さです。褒め過ぎですか? 笑

 

それが後世に受け継がれていないのが悲しいですね。

3DCGデザイナーの方達にとって、今最も必要なのは「立体物に触れる」経験ではないでしょうかね?

では。