「ブレードランナー ファイナル・カット」観てきました。

前回の記事で予告した通り、今日は9月にIMAXシアターで公開されました「ブレードランナー ファイナル・カット」について書こうと思います。

2週間限定の特別上映でしたので、記念にポスターを貰いました。

ただ細かい事を言うと、公開はやはり11月にして、ポスターの左下には「SEPTEMBER」ではなく「NOVEMBER」の文字が入っていてほしかったなー。笑

 

さてさて、とは言っても実は「ブレードランナー」についてはネットや書籍で既にもう語り尽くされていまして、今更私が語ってもそれは誰かが言った言葉の繰り返しになってしまうだけなのです。11月の入って早速、岡田斗司夫ゼミでもこの作品の特集が公開されていましたからね。

じゃあ何を語れば他人と被らないか? 考えた結果思い付いたのが『私の「ブレードランナー」萌え萌えシーン』です。笑

ですので今日の記事は私の主観のみで語らせていただきます。ただその中に1つでも「そうそう!」と共感していただける部分があれば嬉しいです。

では、出来るだけ上映時間順に書いていきます。

尚これから掲載する画像はIMAXシアターで公開されものではなく、2002年にリリースされたDVD【ディレクターズカット ブレードランナー 最終版 】の静止画像を撮影したものです。

 

嘗ての「スター・ウォース」のオープニングが20世紀フォックスのファンファーレとセットになっていたのと同様に、「ブレードランナー」のオープニングもこのラッドカンパニーの緑の樹のロゴとセットになっていますよね。

粗い緑のドットを目にした時点でもう本編が始まっている気になります。ただ裏を返せば、このロゴは「ブレードランナー」以外の作品では殆ど目にする事がないのもその理由の1つとなっているのですが。笑

 

それでは最初の萌えシーン。「LOS ANGELS NOVEMBER,2019」の文字です!

「あれ、この文字って工場地帯の風景と被っていなかったっけ!?」と自分の記憶を疑ってしまったのですが、実は渡辺信一郎監督の「ブレードランナー ブラックアウト2022」のオープニングとごっちゃになっていました。「記憶の上書き」ってやつですね。何度も観ていたシーンなのに勘違いしていました。記憶っていい加減ですね。

 

続いての萌えシーンはここです。落雷からのガス爆発。(早口言葉か)

この間髪入れない絶妙なタイミングが萌えーです。笑

 

と、壮大な風景から一転。次はうどん屋(スシ・バー?)のネオンの、ドラゴンの舌が出たり引っ込んだりする音に萌えます。笑

「ジージージー」と「ビービービー」の中間くらいかなー。笑 この画像を見ただけでその音が頭の中に響いてきますよね。

 

私はこのデッカード(と言うよりハリソン・フォード)の「顔半分だけで笑う」仕草が大好きで、この皮肉を込めた笑い方に憧れて、意識的に真似をして30年生きてきました。笑 但し客観的に見てこの笑いが出来ているかどうかは不明ですが。笑

 

ね。凄く主観的な話ばかりでしょ。

このシーンが好きなのはきっと私だけではないですよね。写真の木漏れ日がほんの一瞬だけ揺らぐシーンです。

これはデッカードの感情によりそう見えたのか、それとも未来の写真なので動画再生機能が付いていたのかは分かりません。ただヴァンゲリスのピアノの音色と重なって、凄く優しい気持ちになるシーンです。

 

次はデッカードがゾーラを追いかけるシーン。この時に街の雑踏の中から何度も聞こえてくる「おい誰か変な物落おとしてったぜ」の声。笑 いや、正確には何と言っているのかは不明なのですが、私にはこうにしか聞こえません!笑

そしてデッカードの後ろにいるサングラスの人物も、私には鮎川誠以外の何者でもありません。笑 私はそう信じて30年生きてきました。

 

ここも好きです。グラスのチンタオに血が滲むシーン。

ところで「チンタオ」と言うな名前のお酒を探しても、見つかるのは【チンタオビール】ばかりです。きっと実在しないお酒なのでしょうね。

因みに劇中でチンタオが入っているボトルは、実は【スミノフ・ド・ツァー】と言うウォッカのボトルです。デザインが格好良い!

と、色々書いてますけど、実はまだ延々と書き続ける事が出来て終わらないです!(ゾーラの髪の毛を乾かす機械とか、デッカードの部屋にある盆栽とか)

でも程々にしてこれで最後にしておきますね。

 

最後はやはりこのシーンです。

ロイ・バッティの最後の言葉。

「俺はお前たち人間には信じられないものを見てきた。オリオン座の近くで燃える宇宙戦艦。タンホイザー・ゲートの暗闇に輝くオーロラ。そんな思い出も時間と共にやがて消える。雨の中の涙のように…。その時が来た」

くー 泣けますよねー。今回の鑑賞では私はもう字幕は見なくて、彼の言葉に聞き入りました。

「I’ve seen things you people wouldn’t believe. Attack ships on fire off the shoulder of Orion. I watched C-beams glitter in the dark near the Tannhäuser Gate. All those moments will be lost in time, like tears in rain. Time to die.」

とは言っても私はリスニングが全然ダメなので、以前字幕を読んで覚えた日本語に脳内変換しながら聞いていただけなのですが。笑

字幕では「オーロラ」と翻訳されている「Cビーム」って、本当は何なのでしょうね。

このロイのセリフは、演じたルトガー・ハウアーのアドリブだったと言うのは有名な話ですが、そんな彼はロイが息を引き取った11月を待たずして、惜しくも2019年7月19日に死去されました。彼の公式サイトによれば、ロイ同様静かに息を引き取られたそうです。75歳でした。

ところで彼の後方で光るTDKのネオンは「ブレードランナー2049」には出てこないですよね? ソニー配給なので。笑

 

以上が『私の「ブレードランナー」萌え萌えシーン』のほんの一部でした。笑

では逆に私が嫌いなシーンも書いておきます。これです。

後にこのシーンが追加されたせいで、未だに無駄な論争が続いていますよね。

私にとってはデッカードは人間以外には考えられません。

続編が制作されると知った時にこの点に関して凄く心配したのですが、完成した「ブレードランナー2049」ではデッカード=人間として描かれていたと私は解釈出来て嬉しかったです。

 

最後に。今回久しぶりにこの作品を観て感じた事があります。

現実の2019年では車は空を飛びませんし、人間そっくりのアンドロイドも存在しません。ましてや人類が他の惑星に移住するなんて、実はこの作品を観た1980年代でも、そんな未来は流石に来ないだろうと考えていました。そして実際、現実はこの「ブレードランナー」世界のテクノロジーに追い着いていません。

リアリティのあるストーリの中に現実離れした科学設定を入れ込む事が、SF作品の醍醐味なのだと私は考えています。

で、このシーンですが。

「ブレードランナー」の2019年の世界には携帯電話は存在しません。1980年代に考えられた未来の電話はテレビ電話です。同年代に作られた「エイリアン2」に出てくる電話もテレビ電話でした。テレビ電話こそが未来だったのです。

シド・ミードが描いたこのテレビ電話のコンセプト画が、彼のアートブック【OBLAGON】に掲載されています。それを写した画像がこれです。

予算の関係でこの様な豪勢な装置は立体化されませんでしたが、この画ってめちゃくちゃカッコいいですよね! まさに「未来」って感じです。

でも冷静に考えると、これだけの大掛かりな端末装置って、現実の今の世界では手の平に乗る小さなスマートフォンとして存在しています!この点に関しては「ブレードランナー」世界のテクノロジーを遥かに追い抜いていると言ってもいいですよね。現実世界って凄い!

 

とは言っても未だ色褪せる事のない名作「ブレードランナー」。私の人生に多大な影響を与えてくれた作品と言えます。

今回のIMAXシアターでの鑑賞も良かったです。画像の粗さは仕方がないにしても、音響は本当に素晴らしかったです。ブラスターの迫力のある発砲音、ロイがデッカードを追い駆けて来る時の遠吠えの怖さ、そして何と言っても大音量で聴くエンディングテーマ!

ただ最後の最後に一言だけ、本音を書いて今日は終わりにします。

「もう当分「ブレードランナー」観なくていいや」