AT-AT ドライブモーターカバーの解析と創作

記事の書き始めにまずお断りをしておきます。今回の記事のタイトルについてです。タイトルを決める際にこの部分を何と表記すべきか悩みました。

『足首のネジ隠しカバー』ってのはストレート過ぎて今ひとつ格好が良くないですよね。で、書籍【スター・ウォーズ クロスセクション】を見たところ

『整備アクセス・カバー』と書いてあり、更にそのカバーの中は『足首部ドライブ・モーター』とあります。てことで、それらをまとめて今回のタイトルは格好良く『ドライブモーターカバーの解析と創作』としました。(あっいや、それほど格好良くもないか)笑

 

では早速本題です。

前回の記事では、この部分は【エアフィックス 1/24 ユンカース Ju87B スツーカ】のガンナーウインドウと紹介したところで終わりました。

で、今回はここから。まずガンナーウインドウの説明をしておきます。

戦闘機の「後方銃手」が後方にいる敵戦闘機に対して機銃で応戦する際の…

と、説明が長くありそうなのでやっぱり割愛いたします。キットの説明書を見ていただくと分かりますが、この【スツーカ】のキャノピーの後方に付くバブル状のウインドウのことを指します。

そしてこれがキットにある、そのパーツの画像です。

説明書には、右の完全なバブルウインドウは『第2大隊用』とあり、左のバブルの一部がフラットになっているウインドウは『第1大隊用』と書いてあります。モデラーがどちらかを選択できるように、このキットには2種類のガンナーウインドウが付いています。

クリアパーツのため形状がややはっきりしませんが、AT-ATの足首に使われているのは左のパーツと判断しました。

つまりこのパーツは1つのキットに1つしかありませんので、AT-ATに必要な数を用意するには当然複製する必要があります。勿論本物の撮影用モデルも複製物が使われているはずです。このパーツを流用する為に8つのキットを用意するのは非効率ですし、そもそもクリアパーツのままでは撮影時のライティングや作業時の衝撃に耐えられませんから。

 

ではまず私は【ウェーブ 型想い】(【武藤商事 型取りくん】だったけかな?)と【タミヤ ポリエステルパテ】を使って、『たい焼き式』の複製を行ないました。これ、シリコンやレジンを使う方法と違って作業後の面倒な掃除・片付けが必要無いので、最近私はよくこの方法を使います。

バリを取って軽く整形してサーフェーサーを吹けば、強度的に問題はありますが、試作品としては中々これで十分満足のいく物が出来ました。

ただ、サーフェーサーで形状がはっきりとしたことで、気になる発見がありました。このパーツにある四角いフラット部分に僅かな窪みがあるのです。この謎をすぐに解明出来なかったので、このパーツの創作記事を後回しにさせていただいたのです。

では今回解明出来たのかと言いますと、出来ていません。笑

【スツーカ】のキットが販売されていた時期で金型に違いがあるのか、そもそも【スツーカ】ではなく他のキットの物なのか。前者を『scalemates.com』で確認した限り金型の改修はないようですし、私が手に入れたキットは「帝国の逆襲」製作時と同じ1975年頃に販売されていた物です。

そして後者は、私が調べた限りではエアフィックスの1/24戦闘機シリーズで、このようなガンナーウインのあるキットは【スツーカ】以外に見つける事が出来ませんでしたし、当時販売されていた他のメーカーのキットも見つかりませんでした。

で、私が辿り着いた結論は、「ILMスタッフがこの窪み(段差)をなくした」です。笑 では何故? その理由を考えるのはもう止めておきます。

 

では私自身、そこまでこの窪み(段差)を気にする必要があるのかないのか? 私の判断は勿論「気にする」です。笑

と言う訳でこれからが本番の複製です。その際にこの窪みを埋めるか、それともこの段差を削り落とすか。どっちが正しいのか分からないので、まずは窪みを埋めてみました。

複製作業用に購入していた油粘土で窪んだ部分をフラットに埋めて、この後シリコンで型を取りレジンで複製しました。今回もその行程は割愛します。(作業中は中々写真を撮る余裕がないのです)

そして出来上がった物がこれです。

いやーこれで十分です。納得です。この作業を地道に8回繰り返せば『ドライブモーターカバー』の完成です!

地道に地道に…。